「都内で安倍晴明と所縁のある神社があるって知ってるかい?」
明け方の秋葉原のココスで偶然に出会った友達がモーニングをつつきながら呟きました。
なんでも青砥の中川付近に「五方 熊野神社」という安倍晴明が勧請した神社があり、毎月の 新月と満月の夜に「新月・満月夜詣り」なる参拝を行っているそうです。てっきり安倍晴明と所縁のある神社は京都だけと思っていたので驚きました。それも青砥という都内にしてはニッチな印象の場所。
映画やコミックにも登場する安倍晴明と所縁があるのならもっと前から都内でも知られていそうに思いました。パワースポットがどうのという拘りは特にないのですが友達の「今日が新年初の満月」という言葉に乗せられて今夜の 満月夜詣り に行くことになりました。
そして時刻は18時半。日は沈み、俄かに寒さが増した夕刻の青砥駅前。友達は帰宅して飲んだくれて爆睡してしまいドタキャン。
来るとこまで来てしまった私は1人で行くことになりました。

歩いて10分ちょっとのところにある熊野神社への道のりは土地勘がないため地味に遠く感じましたが無事に到着。夜の神社に参拝客を迎え入れるため参道はライトアップされており、境内は冷たい夜気に厳かな雰囲気が漂っておりました。
参拝が始まる30分前の到着だったのですが神主さんに境内の集会所に勧められました。聞けばこの神社では新月・満月の参拝前に「お月見講話」という有名な方を呼んだイベントがあるとのこと。今回は落語家の立川吉幸師匠による落語で新年初笑いをしようという粋な内容でした。

暖房の効いた綺麗な集会室に並べられたパイプ椅子のまえに落語家さんが座る高座が設けられており始まる前から雰囲気はバッチリでした。

やがて時間になり落語家の立川吉幸師匠が登場。会場の笑いを掴んだ挨拶をまじえながら「寿限無」「尻餅」の2本の演目をお話ししてくれました。どちらの演目もあらすじを知っていれど大いに笑わせてもらいました。
笑いとは自分が結末を知らなかったり意外性があるから沸き起こるものだと思いがちですが、あらすじを知っていても落語をこうも面白く感じるのは枕から始まり、笑いのツボを心得た名人による人間の「楽しみたい」という気持ちを利用した心のマッサージだからなのかもしれませんね。
ひとしきり笑った後で師匠の「また来年もお会いしましょう」というあいさつで「お月見講和」は締めくくられ、それからしばらく待って参拝の時間。
この神社での新月・ 満月夜詣りは珍しいことに主要なご祭儀を神主が終えると参加者全員と一緒に「祝詞」を奏上するというものでした。予め渡されていた祝詞の書かれた紙にはフリガナも振られており神主さんの声に合わせて奏上。
最後に神主さんに2名ずつ勧められながら神前に立って二拝二拍手一礼で祈願をしました。
参拝の後は予め渡されていた「感謝の言葉」を記した用紙を持って神社の境内にある空き地に移動。満月のもとで焚火でお焚きあげをして終わりました。

神社に着いたころは曇り空で月の姿は見えなかったのですが、参拝が終わった後に外に出るときれいな満月が静かに輝いていたのには少し感動しました。
面白いできごと
その後、帰宅してから床に就いた晩のことです。
私が単純だということもあったのでしょうが、白い光に照らされて目を開けると大きな月が目の前に迫ってくる夢を見て目が覚めました。
今回の行った場所、会った人
今回、訪問した五方山 熊野神社は 都内で唯一の陰陽師・安倍晴明が勧請した神社で 毎月の新月と満月の夜に参拝を行っております。その晩の参拝に参加された方には特別のお清めの塩とお守りをいただけます。
参拝後は神社の方が車で駅まで送迎してくれるのもうれしいポイントです。
古来より月の満ち引きには人類のみならず地球の磁場にすら大きな影響を与えていることが科学的にも証明されているそうです。
満月・新月を節目に思いを新たにするにはいい機会かもしれません。
HN:ねこぽんぽん