今年のクリスマスに思うこと

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私の家は母方がカソリック教の信者で仙人様の実家は真言宗です。ですが、仙人様はあまり宗教にこだわりはなかったのか、母に任せるまま私の入信を認めて私はいわゆるクリスチャンホームのような環境で育ちました。

そのため毎年のクリスマスは教会の夜のミサに預かって家族で過ごしてきました。
いつしか年を重ねて世俗特有なクリスマスで色めきたつ雰囲気に何の未練も感じなくなくなりましたが、今年のクリスマスは気がつけば今日だったという感じでいつになく普通の一日のように感じたまま迎えました。
先週くらいまではそれとなく頭にはあり仙人様へのクリスマスプレゼントを買っておいて、今朝、それを見て思い出したといった具合です。

仙人様へのプレゼントはいつも「できるだけ良いものを」と思ってお金をためて買ってきたので母より回数は少ないのですが、最後に奮発して買ったのがカメラでした。しかし、その頃には認知症のためカメラを手にしてもきちんと扱いの要領を得られなくなりはじめており、只々「間に合わなかった」という思いがしました。またモノへの興味が薄くなり何をプレゼントしたら喜ぶのかということもますます難しくなりました。

安くてももっとプレゼントを買ってあげられたらと後になって思うようになったのもこの頃でした。
ただ、仙人様こと私の父は自衛隊を勤め上げ、まさに自衛官という物腰と思考の持ち主でした。
認知症になった今もそのころを思い返しては今の自分を奮い立たせているような気が度々してきたので、自衛官だったころに親しみやすかったものがいいだろうなとは考えていました。
認知症が進むにつれて寒さに対する感覚が鈍くなり、寒空の下を薄手のシャツで外に出ようとする、「風邪をひくから」と厚手のジャケットを着せようとすると「自衛隊で鍛えていたんじゃ!」と不機嫌に声を荒げるようになる仙人様。
そこで、まだ薄手のジャケットならしぶしぶ袖を通すので私が使っている同じソフトシェルをプレゼントする事にしました。

ソフトシェルはアウターとインナーの中間になるジャケットですが多少の天梅雨はしっかりしのげます。長年「軍人は傘なんかささんのじゃ!将校が雨だからって小走りすると叱られたもんじゃ!」と言ってきた仙人様にはうってつけかもしれないと思いました。

更に父はいつも自衛隊時代の帽子を被って外に出るので自衛隊の隊章のワッペンとネームタグも購入してとりつけてみました。
子供だましみたいなものですが父に渡してみると珍しく顔をほころばせたので幾分報われた気持ちです。普段なら「はいはい」と興味も示さない父ですが言われるまま試着してみて自分からジッパーをつけてみたりといつにない反応でした。

はたして実際これから使ってくれるかどうかはわかりませんが、気持ちが伝わって欲しいものです。

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